自然を友とするもうひとつの道


衆院選終わりました。

結果はどうであれ、当選された議員の皆さん、日本のためにがんばってください。

本日は選挙には関係ない話になります。

先日散歩の途中で、畑の中に立札を見つけ、驚きました。

立札の説明文には、縄文時代の竪穴住居跡(遺跡)とありました。

あたり一帯、古代には山菜や、

クリ、ドングリ、クルミなどが豊富にあったのでしょう。

縄文時代、このへんは森であったにちがいありません。

今は、稲、野菜が育てられています。

つい先ごろまで、日本人は、ほとんど木造り製品に

囲まれていたように思います。

箸、椀、しゃもじ、盆などです。

ちゃぶ台もなつかしいですね。(笑)

食器棚、桐たんす、机、椅子など、

それから家も木が主な素材でした。

この木造りの文化は縄文時代からはじまって

今日まで続いています。

縄文時代は、巨木とふれあい、

木の温もりのなかで育った文化がありました。

西洋が石や粘土の文化であることを考えると、

木の文化の中で育まれた日本人の感受性、美感、精神性は、

独特のものとなっているに違いありません。

世界全体で森林の占める割合は、約30%です。

しかし、日本の国は、およそ68%(小数点以下四捨五入)が

森林でおおわれています。

この森林率は世界でもトップクラスになります。

ちなみに、日本より上位の国はフィンランドの73%、

スウェーデンの69%です。

しかし、この北欧の二か国はほとんどが針葉樹林です。

日本の温暖湿潤気候による広葉樹・針葉樹の多様さは北欧にはありません。

樹齢豊かな最良建材のヒノキ・杉などの巨木・樹木環境から見れば、

日本は世界一といってもいいでしょう。

参考までに主な各国の数字をあげておきます。

韓国は65%、台湾62%、ブラジルは60%、

北朝鮮、ロシアは50%です。

オーストリア47%、ミャンマー45%。

カナダ39%、ニュージーランド37%、アメリカ34%。

ドイツ33%、イタリア、スイス32%、フランス31%。

インド24%、中国23%、オーストラリア17%、

英国13%、アルゼンチン11%。

イラン7%、イスラエル6%、シリア3%、イラク2%。

エジプト、カタール0%

中東地域の森林率の一桁の数字は、

樹木がまったくないと言っていいでしょう。

こうしてみると、日本の特殊さは、

「神秘」と思われているようです。

日本と同じ緯度にある韓国、北朝鮮と比較してみると、

その違いがよくわかります。

気候がかなり違います。

日本海には暖流が流れていますので温暖になります。

逆に朝鮮半島東沿岸には寒流が流れこんでいます。

同じ緯度でも、日本と半島では5~9度の温度差があります。

日本は暖流によって、広葉樹林帯ができ、

建築材としての優良樹が育ちました。

一方、北朝鮮・韓国には、マツ、モミなど針葉樹が多く、

ヒノキ、杉などは古来より生育しませんでした。

ですから半島では寺院の建物、家具にはマツ材が使われました。

同じ天から与えられた環境であっても、

自然との関係、考え方で違ったものになってきます。

創造主である神様は、二つのタイプの信仰をもたらしたようです。

自然は征服するものという信念と、

もう一方は自然を友とする道でした。

メソポタミア、エジプト、インダス、黄河の文明も

かつては大河の肥沃な大地に恵まれていました。

しかし、周辺の森林を人間が伐採し耕地をひろげ、

燃料として森林の木を伐りつくしてしまいました。

今では樹木の育たない環境になっています。

今でこそ、SDGs(エス・ディー・ジーズ=持続可能な開発目標)と

言われてきています。

日本人は縄文時代から木の文化を守っています。

すでに実践してきているのです。

木は身近な素材です。

生活用品、子供の遊具、いろいろ使用されています。

漆器の産地も日本全国にあって、

木の文化、伝統工芸として引き継がれています。

「適材適所」という言葉があります。

本来、木との相性、用途、関係を表す言葉であったと

植物学者は指摘します。

日本人は古代より、木をよくよくみつめてきています。

日本の政治家も適材適所あってほしいと思います。

そしてそれぞれの能力を発揮していただき、

日本をより発展させ、繁栄、持続させていく国造りをして

もらいたいと思います。

最後は政治の話になってしまいましたね。(笑)

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