バイデンさんがアメリカの大統領になりました。しかし、アメリカの国の本質は変わらないでしょう。今回は、神アメリカとその主権について、お話していきます。
アメリカにとって、国のおいたちからキリスト教の信仰ははずせません。アメリカは、元をただせば、資本主義をやるためでも、民主主義をやるためでもなく、自由な信仰生活をするために、イングランドのカルヴァン派(ピューリタン)の人々がアメリカ大陸にやって来たというのが最初の出発点です。
アメリカのキリスト教徒にとって、政治は大事。先の大統領選挙もしかり。でも一番大事なものはGodです。ですから、政治は信仰と教会を守るものとされています。
さらに、政治は理想を実現するための手段だとわりきっています。大統領の権威も神が立てたものなので、大統領が代われば、それに従います。
政治は力のある統治者に任せますが、信仰が守られることが条件となります。政府は世俗のものですが信仰面では中立となります。すべての教会を公平に守るために、政教は分離しています。
アメリカは物質主義に見えますが、目に見えない価値を大事にします。例えば、正義、自由、真実、民主主義等です。悪を正すために剣(武力)を帯びることも当然と考えます。正義のために権力はあると考えるからです。
では神アメリカの経済についてはどうでしょう
貧富の差はありますが、西欧のような固定した階級はありません。ですから、社会階層における上昇志向が強いのです。そして、成功という言葉が大好きです。これは神の恵みを受けていると素直に感じられる言葉だからです。成功のバロメーターが富の蓄積なのです。最後の審判で救われることも考えながらビジネスチャンスには躊躇なく邁進していきます。
三男派にお金を握って離さないイメージがともなったり、七男派が銃を使用するのも、アメリカのキリスト教という土壌の影響があるからでしょう。
では、この神の国アメリカは、世界に対して、どう向き合っているのでしょうか。
国内では、政教は分離していますが、異教徒に対しては基本的に寛容ではありません。一神教の神は絶対という言葉と一体となっています。絶対的支配力をもつことに何のためらいもありません。核弾頭も世界で一番たくさん所有したいというのが本音です。
神アメリカには神の絶対的「主権」が存在しています。この考えをさらに突き詰めていくと、この世界のすべての出来事には神の承認と許可が必要になります。その神の代理人が神アメリカとなるわけです。
人間の自由意思さえも、背後で聖霊が働いて、そのひとをそう思わせているという主張となってしまいます。逆に聖霊が働かない国は、悪霊が働いていることになりますから、滅ぼす必要があるという理屈です。こうして、神アメリカは世界中で、常に絶対的正義を貫いていこうとするわけです。
この神アメリカの主権(権能)と対立しているのが、今日のロシアをはじめとする社会主義共産圏の国々、中国(中華思想)、イラク・イラン(イスラム教)、北朝鮮(主体思想)になるわけです。日本もかつて国家神道のもとで、戦争をしました。
こうして見てくると、家庭連合(天の父母様聖会)と三男派・七男派の対立も、神アメリカの主権争いのミニ版と思えてきます。
お母様はカトリックの変形信仰(真の母の祝福=免罪符?)であり、三男・七男派はプロテスタントの変形信仰(救いはイエスではなく、真の父の権能を引き継いだ者による?)です。その両者の主権争い・論争なのです。
ですから、いかに摂理が後退してしまったかが、よくわかることでしょう。