韓日の協和が半島の平和につながる


景福宮

神様には今、この時点で、現存する神様が愛する国家が必要です。

神様の家庭、「神の下の一家族」というビジョンを掲げるとしても、その大前提には、神様の国がすでに少なくともひとつはこの地球上に存在しなければなりません。

神様の家庭ができて、それから神様の国ができるのではないか?と思われる方がいるかもしれませんが、それは神様の子女たちが現れる以前のことです。

神様の家庭を存続させ、その家庭を守るためには国家の庇護は絶対に必要となります。なぜなら、間違った国家権力によって、神様の家庭は簡単につぶされてしまうからです。

現代の国家は文明生活の基盤システムでもあります。私達には福祉や経済的なインフラも必要です。今さら、毛衣を身に着け、竪穴に住むというわけにはいきません。さらに、外国からの侵略や攻撃から、自分(家庭)たちを守るための実力も必要不可欠です。

神様が保護するにふさわしい国がなければ、私たちはそこに継続して神様の家庭を安心して築くことはできないのです。

神様の国には、最低限、秩序(法による)とそれを守る自警団や警察(外圧からの独立のためには軍隊)が欠かせません。神様は神様の家庭を守るために、法による自治や警察を認めざるをえません。七男さんが弾丸を頭に巻き付けて奇妙に映るのも、神様の目から見れば、ある意味まともな考えにそっていると思われます。少なくとも私はそう思います。

アメリカではひとつの州が独立している国のような意識を持ちます。しかし、いざとなれば結束します。その中心は伝統的キリスト教です。また、英国でも民族自決の意識は高いのです。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド、それぞれが独立したいというのが本音です。お互いにクイーンという後ろ盾がほしいので現実路線として、今は静かにひとつにまとまっているのです。

では、韓国はどうでしょう。民族統一の意識は高いのでしょうか。北朝鮮とひとつになりたいのでしょうか。三男さんはじめ、朝鮮半島の統一を掲げるのは確かに夢がある話です。

しかし、両国民の生活水準があまりに違いすぎています。両国を一緒にすれば、特に韓国国民からは不満が出ることでしょう。さらに、両国とも、国民の道徳的水準は李氏朝鮮の悪いところを相続しています。国よりも身内・親族を大事にする体質から未だに抜け出せていません。北朝鮮は完全に金一族の国となって、李王朝の体制をそのまま具現化させています。

いったい何をもってひとつになれるのでしょうか。両国は公益(有徳)人間の国としては程遠いようです。宗教者としても、韓国の教会幹部の霊性(公益性)の低さはすでによくご存じのことと思います。お母様ご自身も幹部を叱咤激励なさってはいても、韓国国民から慕われる立場には到底なれません。神の独り娘であってもです。

韓国では英国のように紛争をまとめることができるクイーンが存在しているのでしょうか。朝鮮では伝統的にクイーンは政争の道具としか見なされていません。時としては大きな火種のもとにもなりました。お母様が神様の長女権復帰をいまだ果たされていないことにも起因しています。

韓国の歴史教科書によれば、檀君以来、朝鮮半島のすべては朝鮮民族の土地であり、朝鮮民族の政府が有効に支配していたとなっています。現実はどうだったでしょうか。三韓(高句麗、新羅、百済)も檀君の流れをくむと言いたいらしいのですが、もともとひとつの朝鮮国が三韓に分かれたわけではないのです。それぞれ三国は常識的には異質な国と考えた方がよいでしょう。

新羅が半島の三分の二までを自国としたこともありましたが、残り三分の一は唐のものでした。高句麗もその影響力の範囲は、今の北朝鮮、韓国、中国に関わっていますが、今日の国境線や中国・韓国・北朝鮮の歴史によって、朝鮮民族に結び付けることはこじつけにすぎません。高句麗は高句麗であって、それ以下でも以上でもないのです。現在の中国や韓国、北朝鮮とは繋がらない別な国だったということです。

朝鮮半島その全域が独立国家であったと言えるのは歴史上、日清戦争において日本が清を朝鮮から駆逐し、李氏朝鮮と清との宗属関係を終わらせたわずかな期間でしかありません。自国の力で為したものではなく、日本の力を借りて為したものです。この時までは、李氏朝鮮をはじめとして、朝鮮は中国の属国・半属国であって、独立国としての国の形は歴史上一度も出てはこないのです。この時まで朝鮮の民族には独立という言葉は言えませんでした。

ひとつの朝鮮独立国で朝鮮半島全体が統一されるという夢のような話は、歴史の中では、日本が深く関わっています。大韓帝国も日本に併合されて滅亡し、日本の保護国となった朝鮮が、日本が先の大戦で敗戦して、ようやく統一朝鮮という独立国を叫ぶことができるようになったのです。

しかし、米ソの思惑と妥協の中で南北分裂したままに今日まで至っています。基本的には中国と関わってきた(属国であった)朝鮮の歴史であったと言っていいでしょう。そこには、独立国としての切っ掛け、そしてその形をつくった日本という国があったこともまた事実なのです。

現在の北朝鮮と韓国の現状を変える(統一する)ことは、現状打破による戦争に繋がります。仮に歴史上に、朝鮮族の独立国家が長期にわたって存在していたとして、民族の悲願を語るだけのことであれば、何も心配はいらないでしょう。檀君以来、高句麗も新羅も百済も李氏朝鮮もすべて、同一民族、朝鮮民族、韓民族で、渤海や日本もその分家であるとする歴史観や民族意識も、持つだけならば、たわいない事です。

しかし、本気でそれを行動に移せば、とても危険なのです。朝鮮統一とは、戦争を前提にしているとまずは現実的には考えたほうがよいからです。北朝鮮は韓半島の統一は武力によるものであると自覚しています。民主的選挙でということになれば、現状ではテロによる北朝鮮国家が転覆し、崩壊しない限りはありえないことなのです。

三男さんのコリアンドリーム(南北統一)は、常に安全な場所(米国)からの発言です。北朝鮮に近い韓国国内で発信し続ければ、少しは信用を得られるかもしれません。しかし、今は漁夫の利(北朝鮮の地下資源)を狙う巨大企業資本の手先と勘違いされてもおかしくない立ち位置です。もちろんご本人は、純粋な信念から発言されておられると思います。

今はお父様がなさったようにアメリカにおられて、家庭教会運動なり、精神復興運動なりに専念されておられます。アメリカを神様の国として、これからも応援していただきたいと願っています。

南北統一を言う前に、韓日の絆を結び直す必要があります。なぜなら、日本は歴史上ずっと現在まで、国の「ちち、はは」のおられる国だと言えるからです。日本は、国の「ちちはは」によって、平和を願っている国です。争いを鎮めるための神々がおられます。そして、国の「ちちはは」を慕い、神々を敬う、協和を願う国民・家庭人たちがいます。

日本を疎遠にして、韓半島の統一をしようとするやり方は、神様の目から見て、平和が遠のくという事になるのではないでしょうか。

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