ウクライナの戦争から学ぶことがある。
以下に列挙してみた。
1.戦争を始めるのは、非合理的判断と独断からである。
専門家は戦争にはならないと判断していた。しかし、プーチンは戦争を始めた。
彼の判断根拠に、合理性はみられない。
プーチンの独断と誤った判断で始めたとみられる。
プーチンは緻密な戦略家として知られていたが、自らの戦略の過ちに気づけなかった。
プーチンの側近は、事実を隠して、プーチンに都合のよい情報しか、
彼の耳に入れなかったからだ。
長期の恐怖独裁体制が側近政治家を腐敗させ、プーチン自らもその腐敗の沼にはまった。
2、条約はあてにならない。
1994年のブタペスト覚書によって、ウクライナは核を放棄。
そのかわりに、ロシア、英国、米国によって国家の安全保障の約束がされていた。
のちに、仏国、中国もこの約束に加わった。
しかし、当のロシアが破ってしまった。
3,軍事力を持たない外交は無力である。
米国、独国、仏国など外交的努力をした。
しかし、米国は、「軍事カード=NATO介入」を最初から否定した。
そのため、ロシアは戦争にふみきった。
そして、ロシアが核使用を明言したため、
ますます、軍事カードが使えなくなった。
クリミア併合時、経済制裁は効果がなかった。
しかし、今回も経済制裁で防げると考えていた。
4,国連は無用の長物である。
安全保障理事会の議長国はロシア。そして、ロシアは常任理事国。
しかし、ロシアは拒否権を使い、国連での決議ができない。
国連は機能不全となっている。
5、宗教もまた無力である。
ロシア正教はいくつにも別れてきている。
ロシア正教・モスクワ総主教庁のキリル総主教はプーチンを支持する。
そして、ウクライナ正教会の一部とも対立している。
そもそもロシア正教の聖職者はロシア軍の士気を高め、
愛国心を促すためにある。
今回、アムステルダムのロシア正教会は、モスクワ総主教庁と決別した。
その理由は、キリル総主教がロシアの戦争を支持したため。
バチカンの教皇は、キリル総主教と電話会談をした。
平和の道を築く努力をするとのことだ。
聖霊がそのように促しているからとも言う。
しかし、
それがどこまで、ロシアの核を扱う陸海空の守護聖人たちに届くのだろう。
6,プーチンが教えてくれたことは、平和な時こそ、戦争に備えよということ。
平時から、戦争を起こしたら痛い目に遭うことを相手にわからせることが重要。
平和は、日頃の準備(戦争への)に万全であってこそ、維持される。
残念ながら、平和時に平和を祈っていても、相手が邪悪であれば
戦争を招くことになる。
皮肉なことに、今のウクライナの守護天使となっているのは、
「聖ジャベリン」というリアル な対戦車ミサイルのことなのだ。
ウクライナ軍がロシアとの戦いに善戦しているのは、兵士の士気の高さだけでなく、西側から供与されているミサイル兵器が活躍しているからだ。
ビルの一室に潜み、戦車を狙うことができ、ミサイルを打ったあとは逃げることが可能だ。ゲリラ戦にふさわしい兵器といえる。
自動追尾の機能があるので、ロシアの戦車や装甲車だけでなく、低空飛行のヘリも破壊できる。
画像はYahooより